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「書くより、聴くこと」宣伝会議コピーライター養成講座に通って気づいたこと

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安藤瑞基

書くより、聴くこと_OGP-02
先日全40回にわたるコピーライター養成講座が終わりました。
毎週2回、仕事終わりに学ぶ。大変だったけど、とても面白く、刺激的な日々を送ることができました。

今回、受講して学んだこと、改めて考えたこと、振り返りも含め、まとめてみました。

  1. 現在地を知る
  2. 幸せな未来ってなに?
  3. どう伝えれば、心が動く?
  4. コピーは、一晩寝かせよう

1. 現在地を知る

コピーを作るには、まず「伝えたい製品や事象の現在地」を知る必要があります。どんな人々に使われているのか、その人たちにどう思われているのか。そのもののベネフィット、一番に伝えるべき良いところはどんなところか、逆に使われていないネガティブなポイントはどこか、リサーチやヒアリングを行います。売りたい、手にとって欲しい、来店を促進したい。様々な目的をどう達成するか手段を考える前に、なぜ手に取るのか、あるいはなぜ手に取らないのか、といった人々の気持ちの現在地を想像し、仮説を立てる必要があります。

2. 幸せな未来ってなに?

現在地を理解したら、次は「どんな目的地に進むと良いのか」、進むべき幸せな未来に向けたあるべき理想の姿を考えます。例えば、冷凍食品について扱う場合を考えてみましょう。その商品を手にとることによってどんな幸せな未来を描けるのか。ただ、美味しくてお腹いっぱいになること、ではなく、その冷凍食品はどこかの主婦を助ける心強い味方になるのかもしれないし、まだ料理をしたことがない小さな子が、自分自身で食べるものを用意する始めの一歩になるのかもしれない。様々な切り口から、この商品があることでどんな幸せな未来が待っているのか、探る必要があります。

3. どう伝えれば、心が動く?

まずは現在地、次に進むべき未来が決まれば、ここで初めて「どう伝えれば人々を幸せな未来に連れて行けるのか」を言葉にして考える段階になります。ここで間違えてはいけないのは、「正しい言い方が効くコピーになるかというと必ずしもそうではない」ということ。伝えたい相手がどうしたら納得してくれるか、興味を持ってくれるかについて、想像力を働かせる必要があります。例えば、「森の奥にあるうまい店」と書くより「森の奥なのに、なぜか通ってしまう店」と書く方が、なぜか行きたくなるのではないでしょうか。言い方を変えるだけで、心が動く幅は変わります。

4. コピーは、一晩寝かせよう。

コピーの良し悪しを決める際に、ある先生が講座の中で、「炊き立てのご飯は当たり前のように美味いだろ?冷めてからも美味いのが本当にいいお米。コピーもまさしく同じこと、作ってすぐの熱量が高いものはどうしてもよく見えてしまう、一晩寝かしてそれでもいいと思えるコピーであれば、それはあなたにとっていいコピーだ。」と仰っていました。自分で一生懸命作ったものは、どうしてもよく見えてしまいます。一晩寝かす、そこまでいけなくてもお昼を挟んで時間を置く完成を決める前に、コピーから一旦距離を置くこともいいコピーを書くためには必要です。

まとめ:コピーライターは、いわば旗振り役。

現在地を探り、進みたい目的地を定め、言葉で人々を連れて行く役割を担います。 講座に通っている中で、まずは「書くことより、聴くこと」という言葉をよく耳にしていましたが、本当に「効く」コピーを書くためには「書く」という表現を探るより先に、どこに価値が眠っているのか耳を澄ませしっかりと「聴く」、そのアチチュードが大切なのかもしれません。現在地がずれていたら、目的地を定めることができず、進んでもゴールに辿り着けない可能性もありますからね。

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