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Webサイトの発注見積もり、この項目って一体なに?に答えます!

冬です。北国生まれでも、東京のからっ風にはまだ慣れない @butamissa0 です。今回はWebサイトを制作する際の費用について。 

Webサイトを制作するには、実際どれくらい費用がかかるのだろう?

そんな疑問を持ってGoogleで検索してみても探している結果が見つからないことやWebサイトによって金額の差が大きくて相場がわからないと思った経験、ありませんか?...ありますよね。あるはずです。

ディレクションをする私でも、他社の見積もりを参考にしようとネットサーフィンしていると、何が適正かわからなくなることがあります。

しかし見積もりをするにあたって、ベースになる項目は変わりません。なので、今回はそのベースになる項目の内訳まとめました。

※Webサイト制作にはどのような工程が発生しているのかを参考にしていただければと思います。

 

サイト制作 見積書の基本項目

  1. 要件定義
  2. サイト設計
  3. サーバー構築
  4. システム開発
  5. デザイン・コーディング
  6. 動作確認

 

上記フローについての説明をしますがわかりやすくなるよう、項目末尾に「iPhoneを作る工程」で考えたケースを書いておきますね。

 

1.要件定義

要件定義とは、Webサイトをどのような構造やシステムで作るか、どのような機能を実装するか、を洗い出す工程のことです。

例えば、発注者側から「Webサイトの更新を簡単にしたい」「限定された人しか見られないページを作りたい」といったサイトで実現したいことを聞き出し、それを実現するために「CMSコンテンツマネジメントシステム)を導入」「ログインシステムを持たせる」といったサイト制作に必要な機能を決めていきます。

 その他にも、決める項目として下記のような内容があります

  • どれくらいの規模のサイトなのか
  • Webサイトで商品を販売するか
  • Webサイトの目的
  • リリース予定日
  • 予算はどれくらいか...etc

 ここで大切なことは、受託側と発注側の双方がゴールのイメージを共有することです。このイメージに乖離があると、機能が過剰になりコストが大きくなることや、逆にコストは予算内に収まったが機能不足、といったことに陥ります。

 

例えると:スマホを作ろう!と決める工程

 

2.サイト設計

要件定義で洗い出された機能や条件を元に、具体的にどんなWebサイトを作るかを決めるフェーズがサイト設計です。

サイトの設計は大きく3つに分かれます。

  • Webサイトの構造を決める(サイトマップ
  • Webページで表示させる要素を決める(ワイヤーフレーム
  • Webサイトを動かすシステムを決める(システム設計)

この工程では、要件定義の内容を満たすための具体的な機能や、Webサイトとして必要なページ、そしてページのどこにどのような内容を配置するかを決めます。 

ここで決まった内容はいわば設計図。後から変更することは難しいです。もし変更するなら、その分コストが発生する可能性が有ることを念頭に置き、慎重に進めたいところです。

 

例えると:ディスプレイが4.7インチで、ボタンは1つのスマホを作ろう と決める工程

 

3.サーバー構築

このサーバー構築はなかなかの曲者です。というのも普段からWebに関わる仕事をしていないと、あまりサーバーを意識する機会がないからです。

サーバー構築とは、Webサイトが動くための場所を作る工程となります。よく映画にでて来るような、↓の場所で管理されているのがサーバーです。 

Webサイトを動かすための心臓に当たる部分で、ここが止まるとサイトにアクセスができなくなります。

そして、この心臓(サーバー)を動かし続けるためためにエネルギー(毎月の固定費)が発生します。(※この固定費については後ほど説明します)

この工程を無くすことは絶対にできません。Webサイトのデザインが出来上がっても、それをインターネット上に公開するためにはサーバーがないといけないからです。

 

例えると:インフラ(携帯キャリアの通信回線)とそこにつなぐ仕組み を作る工程

 

4.システム開発

ここでは2のサイト設計で決めた設計書を、実際に作る工程となります。Webサイトで使うアプリケーションのインストールや管理画面、問い合わせの仕組みや必要に応じてデータベースを作るなど、3の工程で作ったサーバー上で、Webサイトが動くための仕組みを作ります。

Webサイトで実現したい機能が増えれば、その分ここでの工数は多くなりますし、ここを軽視してしまうと後からバグが多くなる懸念が大きくなり、また管理者にとってはサイトの使い勝手が悪くなるのでお気をつけを。

 

例えると:iOS10 を作る工程

 

5.デザイン・コーディング

これは一番わかりやすい。表に見えるWebサイトのデザインやインターフェイスを作る工程です。デザインで作るページが多いほど、費用もかかります。

納品物はWebページデザインのため、発注側も好き嫌いが判断がしやすいのですが、主観的な意見になりやすい危険があります。

 受託側は、1の要件定義や2のサイト設計でヒアリングした内容を元にロジカルなデザインとクオリティが必要になりますし、発注側は、作られたデザインを見た場合の主観的な判断ではなく客観的な意見と方針が必要です。

修正箇所を明文化することが難しい場合には両者が顔を併せて話し合うことが、イメージを摺り合わせるにはベストだなぁ...とこれまでの経験で感じました。

 

例えると:スマホのディスプレイ内のアプリのデザイン、動き を作る工程

 

6.動作確認

実際に自分のPCで操作できるWebサイトが出来上がっているので、

  • コンテンツに過不足はないか、誤植はないか、
  • システムが関わる部分が動いているか...などなど

チェックする工程になります。

ある程度の規模のWebサイトであればチェック項目を設けて、それぞれが正しく動作しているか確認が必要になります。

 

例えると:起動して使えるか動作確認 する工程

 

※サーバーの固定費について 

Webサイトを作ると、Webサイトの制作費以外にも発生する費用として

  • サーバーの運用費
  • サーバーの保守管理費

があります。

サーバーの運用費はWebサイトの公開状態を維持するための費用で、サーバーの保守管理費はサイトに障害が発生した際に対応するための費用と考えていただくといいです。

サイトを公開し続ける限り、絶対に必要な費用です。

 

例えると:インターネットや電話に必要な毎月の通信費

  

最後に

見積もりが適正か判断するのは難しいです。複数社から見積もった際に、金額に大きな差があるときは機能が過剰になっていないか、想定している作業量が正しいかチェックすることを受託側も発注側もまずは疑ってみてはいかがでしょうか。

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