こちらの記事では、毎週金曜日に実施している社内LT「Knowledge Salad」において、発表された内容を記事にしてお届けします。
ChatGPTの登場によって、多くの人がAI(人工知能)を身近に使えるようになりました。
AIというとロボットのイメージを持つ人もいるかと思いますが、私が業務で携わるRPAも業務ロボットと表現されることがあります。
今回はRPAとAIについて、両者の違いとその未来についてお話したいと思います。
まずはRPAについて簡単におさらい
RPAとは人間がPC上で日常的に行っている作業を自動化する「ソフトウェアロボット」のことを指し、
手順とルールが決まっている定型的な業務や、反復性の高い繰り返し業務で効果を発揮します。
また、単純作業以外にもデータから抽出した数値の集計作業や、複数のシステムをまたいだ業務など複雑なことも対応できますので、さまざまな業務でRPAを活用することができます。
RPAとAIの違い
複雑な業務の自動化を可能にするRPAですが、人間が与えたルールをもとに動作するので自分で判断することができません。人間との協業が必要になります。
一方AIはというと、事前の学習で蓄積されたデータをもとに解析を行い、自律的に判断ができます。
また、自ら学習し成長していくので、業務を積み重ねるにつれて、処理精度が高くなっていくというメリットがあります。
「自律的に判断できるかどうか」が両者の大きな違いです。
RPAの自律化はできるのか?
RPAの自律化は実現できるのでしょうか。
RPAには自動化レベルを示す3つのクラスがあります。
クラス1は、さきにご紹介したような情報取得や入力作業、検証作業などの定型作業の自動化のことを指します。
クラス2はより高度となった非定型作業、例えばRPAとAIを組み合わせることによる画像認識や音声認識などの自動化のことを指します。
現在のRPAのAIとの連携フェーズは、クラス2のRPAが進行している状況です。
そしてクラス3は、ディープラーニングや自然言語処理を活用した、より高度になったRPAの自律化のことを指します。
クラス3が実現すると、RPAは与えられたデータをもとに最適な対応方法を自動で判断し実行したり、多様な選択肢あるいは今までにない選択肢を提案するなど、より高度な自動化ソリューションが登場するでしょう。
高度なAIと連携してロボット自身が判断をする未来のRPAです。
ChatGPTの自然言語処理はこのクラス3の製品の出現を可能にするのではないかと思います。
まとめ
RPA,AIそれぞれの得意分野があり、今はまだ、それぞれにしかできないことがあります。
ChatGPTのような高度なAI技術によって、今までRPAで行っていたことの一部は、取って代わられるかもしれません。
しかし、これは競争ではなく、互いに刺激しあいながら成長していくもので、相互作用によって革新的な進歩が生まれると予想されます。
私たちはRPAとAIのそれぞれの強みを積極的にかけ合わせることでさらなる業務効率化を目指し、より多くのソリューションを提供していきたいと考えています。