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顧客情報システムのデータ項目の活用・保守、どうすれば?

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しゅうさん

こんにちは、ディレクターの森内です。

今回は「MAやCRMなど顧客情報を取り扱うシステムを使うにあたって、データ項目をどのように追加して保守していくか」というテーマについて書いていこうと思います。

データの保持は、見過ごされがちですが、大切なことです。

特に、セールスフォースなどデータの項目が追加しやすいシステムなどでは、「どのようにデータ項目を追加していくか」といった方針が必要です。

しかし、これまでさまざまな会社さんのお手伝いをするなかで、

「情報はたくさんあるけど、どうすればいいか分からなくて…」
「集めたはいいけど、何の情報がどこにあるのかいまいち分からなくて…」

など、特にデータの保守がなおざりになっているシステムを多くみてきました。

そこで、今回は、顧客情報システムの保持という観点で、「どういうところに焦点を当てて活用、および保守運用をすればよいのか?」という問いについて、いくつかの考え方や解決策をご紹介します。

データ項目を増やすのは良いこと?悪いこと?

顧客について知ろうと思ったとき、「データ項目を増やす」ことは良いことづくめに見えます。データ項目を増やすことで、

  • ユーザー情報の精度が高まる
  • 顧客の情報を詳細に把握できる

といった、非常に大きなメリットがあります。

その一方で、データを増やすと、

  • 取得した情報項目を保守するコストが増える

というデメリットがあります。

つまり、「情報取得するメリット」と「情報を保守し続けるコスト」の綱引き関係にあるといえるでしょう。CRMを運用する際には、これらのメリット・デメリットを大前提として意識していく必要があります。

情報項目を保守するコストとは何か?

では、情報項目を保守するコストとは具体的に何でしょうか?以下の2つが挙げられます。

(1)単純にデータを入力する手間が増える。

データ項目が増えると、その分、データを入力する手間を加味する必要があります。
そのため、手動で入力するのか、自動で入力するのか、などデータの取り扱いに関する組織的な取り決めやルールを作る必要があります。

(2)システム自体が複雑化することで組織の学習コストが高くなる。

組織でシステムを扱う人数が増えれば増えるほど、システムを使うためのルールを認識するための学習コストが増加していきます。
システムに関する知識は組織のメンバーごとに差異がでてくるので、ルールの遵守にコストをかける形になります。システム自体が複雑化するほど、このコストは増加していくので注意していく必要があります。

よくみるデータ項目の管理における失敗あるある5選

ここまで情報項目を増やし、データを保持することのメリット・デメリットをお伝えしてきましたが、ここでは僕がこれまでに見てきた「データ項目の管理における失敗」を、厳選して5つお届けします。

  1. 知らないうちにデータ項目が増えている。
  2. 似たような項目があって、項目の違いがよくわからない状態になる。
  3. 使っている項目よりも、使っていない項目のほうが多い。パッと見、どんな項目なのか、名称でわからない。
  4. データ項目についてだれも説明できないし、知らない。
  5. データ項目の数が異常に多い。現場が入力しきれない。

このような状態になると、

「そもそもデータが回収できない!」
「せっかくデータがあっても、活用できない…」

という結果になってしまいます。身に覚えがあるものがあった方、いらっしゃいませんでしょうか。

なるべくバランスのよい形で運営していくために、必要なことはなにか?

上記のように、データの保持には難しさがある反面、その管理方法をきちんと整備することで、データを有効活用することができます。
では、なるべく攻守のバランス良い形で運営していくためには、どのようなことが必要でしょうか。僕は、以下2点をルール化することが必要だと考えています。

(1)データの追加、削除についての意思決定は中央集権で行う

例えば、

  • 意思決定については委員会制度を設ける
  • データ項目の増やし方の申請ルートを明確にする
  • 項目を増やす際には、増やす意図・目的、どのような形で更新を行うのか、手動で行う場合には運用可能性の可否を添えて組織内で議論する

など、「データの追加についての判断を各自で行わない」ことは、データをきれいに保ち運用していく上で非常に重要です。

(2)データの一覧表を更新し続ける

(1)と合わせて、

  • データ項目を増やした際の意図
  • データ項目を増やす目的
  • データ項目を増やした日付

など、項目に関する全体像を管理していくことも重要です。そうすることで、CRMを使うメンバーがどのような状態か把握しやすい形を創ることができます。

他にも挙げたらきりがないのですが、最低限上記2点をルール化することで、CRMのデータ項目について、随分風通しがよくなります。

最後に

今までの私自身の経験則をまとめてみたのですが、いかがでしたか。

他の会社さんではどのような形で実施しているのか、ぜひ情報交換させてください。
ご意見お待ちしております。

ご連絡はこちらまで!

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