HOME Other 漫画を読んで震えたのは3回目。『阿吽』がスゴイ。

漫画を読んで震えたのは3回目。『阿吽』がスゴイ。

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Innovator Japan Editors

新年、狛犬さんや仁王のお口のかたちで見かけた方もいるでしょう。

「あ、うん」

阿吽とは仏教の真言の1つ。悉曇文字(梵字)において、阿は口を開いて最初に出す音、吽は口を閉じて出す最後の音であり、すなわち宇宙の始まりと終わりだったり、真実だったり、涅槃だったりを表す言葉とされています。

これをタイトルにした漫画がおかざき真里さんの『阿吽』。月刊スピリッツに連載されている、おかざき真里さんによる、最澄と空海を扱った作品です。

それだけで食指が動く方は、数少ないと思うのですが、ちょっと試し読みで読んでいただければ、紙面(画面:kindleも出ています)から来る熱量に惹かれる方も少なくないのでは?

経典を集めて読んでばかりいる最澄。自ら野に身を投げ体得していく空海(真魚)とのコントラスト。作品のなかには、神秘体験や幻覚的な描写も度々ありますが、それすら腑に落ちる感覚があることでしょう。

阿・吽(1)【期間限定 無料お試し版】 (ビッグコミックススペシャル)

  • 作者: おかざき真里
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2017/01/12
  • メディア: Kindle版
生活していると、「ひとはなぜ生きるのか」「どうあることが正しいのか(正しい、というのもまた難しいですが)」ということと向き合うことから離れがちになりますが、そのあたりを疎かにしていないひとって、話していて面白いし、仕事も使われるのではなく、主体的に進めていく才覚があって面白いひとが多いんですよね。

生きることを本質的に問う力を取り戻させてくれる作品です。

1月12日に5巻が発売されたばかりなのですが、続きが待ち遠しいです。

阿・吽 5 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

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