こんにちは、HRのaokiです。
前回までの「ビジネスデザイナーのキャリア論」シリーズでは、「変化を味方にする働き方」、そして「専門×総合力で広げるビジネスデザイナー」について触れてきました。
キャリアの選択肢が広がる一方で、「掛け算キャリアをどう作ればいいの?」「営業からどうキャリアを広げればいいの?」「20〜30代のうちに何を伸ばすべき?」などと悩む声をよく聞きます。
そこで今回は、そんな迷いに答えるべく、ビジネスデザイナーの”掛け算キャリアの育て方”を、代表・渡辺の言葉と私自身の経験を交えて深掘りしていきます。
▍なぜ今、「ビジネスデザイナー」が必要なのか
イノベーター・ジャパンでは、ビジネスデザイナーを
営業・マーケティング・デジタル・UXなど複数の専門性を横断し、課題を構造化して、社会・顧客・組織の価値を再設計する人材
と定義しています。
この役割は、営業・マーケティング・UXといった特定職種に限りません。
BtoB、BtoC、行政、地域事業など ── 価値がどこで生まれ、どこで滞っているのかを読み解き、再構築するあらゆる場がフィールドです。
さらに今は、AIの急速な進化など、ビジネス環境は急激に複雑化しています。
たとえば ──
- 顧客行動の複雑化
- タッチポイントの多様化
- AIをはじめとするテクノロジーの加速
- 事業そのものの構造転換
こうした変化に対しては、「営業だけ」「マーケだけ」「オペレーションだけ」といった単一の専門性では解けない課題が増えています。
だからこそ求められるのは、ひとつの専門性を縦に深めるだけではなく、横に広げて組み合わせ、“価値の再設計”を行う力。すなわち、複数の専門性領域を掛け合わせて課題を解き、顧客・社会・組織に新しい価値を生み出せる存在 ── それが、AI時代を生き抜く「ビジネスデザイナー」です。
そしてこの掛け算キャリアこそが、あなたの可能性を大きく広げる鍵になります。
▍“一本足”から“掛け算”へ──キャリアの前提が変わってきている
では、個人のキャリアにとって「掛け算」とは何でしょうか。
先日の OMOSAN RADIO #204 でも、渡辺はこう語っていました。
一本の専門性だけでは、いまの複雑な課題を動かしきれない。
領域を横断し、組み合わせることで初めて価値になる。
たとえば営業であれば、営業 × UX、営業 × データ、営業 × デジタルマーケ……と、主軸となる専門性に隣接領域のスキルを掛け合わせることで、新しい価値が生まれます。
ここではわかりやすい例として営業を挙げていますが、掛け算キャリアは、どの専門スキルにも応用できる考え方です。
事業課題が“複合的”である今、「営業なら営業一筋」「マーケならマーケ一筋」という一本足のキャリアから、複数領域を掛け合わせて戦うキャリアへと、前提そのものが変わりつつあります。
これが、AI時代の新しいスタンダードになりつつある「掛け算キャリア」という考え方です。
▍私自身も“掛け算キャリア”の当事者です
キャリアに正解が見えず、「次、何を伸ばせばいい?」と迷う ──
これは20〜30代にとって、当たり前に訪れる悩みだと思います。
私も例外ではありませんでした。
新卒で旅行代理店での法人向け渡航手配からキャリアをスタートし、その後は人材紹介会社のキャリアアドバイザー(個人営業)へ。そこからは人事領域へ軸足に移しつつ、総務人事・秘書・広報などへと領域が広がり、自然と掛け算キャリアが形づくられていきました。
振り返れば、私には「ビジネスパーソンを支援する」という朧げな軸があったものの、キャリアの多くは“予期せぬ出会いや機会”の中で形づくられてきたものです。
意図して選んだ掛け算もあれば、偶然の出会いの中で見つかった掛け算もあります。
でも、その積み重ねこそが、今の私のキャリアをつくっています。
だからこそ伝えたいのは、「キャリアは一本道じゃなくていい」「たった一つの正解を探す必要もない」ということです。
▍掛け算キャリアは、“興味”と“出会い”の積み重ねから育つ
掛け算キャリアは、特別な準備や大きな転職から始まるものではありません。
渡辺もこう語っています。
2本目・3本目のスキルは、実践しないと柱にならない。
今いる場所の“すぐそば”にあるチャンスを取りに行くことが大事。
たとえば ──
隣のチームの仕事を覗いてみる。小さな改善提案をしてみる。新しいツールに触ってみる。
そんな“半歩の挑戦”が、やがて掛け算スキルへと育っていきます。
さらに、自分よりはるかに先を走る人と出会ったとき、視座は一気に上がります。
視座を高めたいなら、とにかく“すごい人に会いに行く”。
未熟さに気づいた瞬間、人は伸びる。
私自身、営業・人事・広報へと領域が広がったのは、環境という外的要因と共に、「面白そう」と思った瞬間に手を伸ばした小さな行動、そしてそこで出会った人たちの刺激があったからこそだと思います。
掛け算キャリアは、興味 × 行動 × 出会いの連続から自然と育っていくものなのです。
もしあなたが、
- 自分の専門スキルを、より広い“顧客価値”につなげたい
- デジタルを含む複数領域で価値を生み出したい
- “仕組みを活かしてビジネスを動かす側”へ踏み出したい
と感じているなら、ビジネスデザイナーはきっと次のキャリアの選択肢になります。
▍キャリアに迷っているあなたへ──掛け算は、今日から始められる
イノベーター・ジャパンは、チャレンジを受け入れ、掛け算キャリアを歓迎する文化があります。
- 今の専門を軸にしながら、隣接領域へ広げたい人
- 複数領域に触れ、スキルの掛け算を磨きたい人
- 営業経験を含む“これまでの専門性”を土台に、事業を動かす側へ進みたい人
そんな方にこそ、私たちの環境はぴったりです。
キャリアは一直線ではありません。“積み重ねのリズム”があります。
一本の軸 × 興味 × 目の前のチャンス
その掛け算の先に、あなた自身も予想していなかった景色が広がります。
もしその一歩を踏み出したいと感じたら、ぜひ採用ページものぞいてみてください。
👉イノベーター・ジャパンの採用情報はこちら
私たちの“今”やカルチャーについては、SNSでも発信しています。
次回も、ビジネスデザイナーのキャリア論 シリーズをお届けします。
引き続きお楽しみに。
